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臨也は静雄の姿を見つけ、二人を見て逃げる人を横目で確認しながら臨也は「しーずちゃんっ」と爽やかな声で陽気に話しかけた。静雄は臨也の声に動きを止めるとポケットからはみ出ている円柱型のものを、臨也に向けて勢い良く噴射した。長押しを続ける静雄に臨也は突然のことで呆然と目を丸くしながら立ち尽くした。静雄の手に持っているのはトイレの消臭と書かれた噴射タイプの消臭剤で、静雄は嫌そうな顔をしながら「臭いんだよ、ざまあみやがれ」と声を低くして笑った。
臨也は香水には心がけて来たつもりだった。あんまり匂うのは好きではないし自分の体臭に合ったほんのり甘い花の匂いであるのに、臭いとはなんたる不名誉な!そう臨也は心中で言葉を宿した。トイレの消臭は強いラベンダーの香りで、良い匂いであれど強過ぎて逆に臭く思われる。「ああああああ!!!何すんの!?え、何!?本当何!?え、うわ、トイレの消臭!?ちょ、あ、くさっ!強過ぎてくさっ!」我に返った臨也は案の定顔を青くさせながら静雄の手からトイレの消臭を叩いた。静雄は慌てる臨也を笑いながら静雄はこれでもかと言う程すっきりとした顔で臨也を鼻で笑い「良い匂いになったじゃねえか」と「笑」が付き添うな言い方で臨也を見下している。臨也はその時静雄を思いっきり蹴り涙声で「髪も服も全部臭くなっちゃじゃんか!シズちゃん死ねば!?」臨也はそう残しながら速足で傍から去っていく。静雄は毎回これを使おう、と思ってトイレの消臭を買いにその場から引き戻した。「もう一本買っとくか」と頭をぼりぼり掻きながら。
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